【完】この関係は?恋人?『男子校×女子校』

「大丈夫か?

気持ち悪いのか?
無理すんなよ?」



葵くんは食べるのを途中で止めて待っていてくれた。



「ううん。大丈夫。

ごめんなさい」




私は少しずつゆっくり食べはじめた。






それから何も深く考えずにいろんな乗り物に乗って…

馬鹿みたいに二人ではしゃいだ。



楽しい…



こんな時間がずっと続けばいいのに…









私たちはシンデレラ城の中を通った。


シンデレラ城内のお店で売っているアクセサリーの中にかわいいピアスがあった。


「かわいい…」



私は思わずそのピアスを見つめてしまった。


「ピアスしてんの?」



そう言って葵くんは私の髪を片手で優しくかきあげ、私の耳を見た。


いきなり髪を触られたからドキドキした。


「ほんとだ…

どのピアスがいいんだよ?

俺が買ってやるよ」



え…



「いいよ…いらない。

ピアスたくさん持ってるし」




「そうじゃね−よ。

俺が買ったピアスをつけてんのが見たいんだよ。

どれだよ、これか?」



葵くんは私がかわいいと思ったピアスを持った。



「うん…」


「待ってろよ」



そういってさっさとレジへ行ってしまった。





どうしてそんなドキドキするような事をサラッと言うの…



あ…いけない…

深く考えない。考えない。



お店から出ると葵くんは私にピアスを渡した。



「今つけろよ」


「え……今?」



「そ、今」



私は仕方なくトイレに行って鏡の前でピアスを付け替えた。




トイレから出てくると、

葵くんは、今度は私の髪を両手でかきあげた。


ドキドキする//



「こっち見ろよ」



私はドキドキしながら葵くんを見上げた。



「よし。よく似合ってる。かわいいじゃん」


そう言って私の頭をポンポンとなでた。