「俺をなめてんのか…!」

隼人につかみ掛かった




「ふっ…


本気なんだな…

葵がうらやましいよ。
本気で好きな女に出会えて…

俺、遊びでしか女と付き合えねぇ。

浮気も平気でするし、されても気にしねぇ−し、
それで女が離れていっても“またか−”で終わっちゃうし。

お前がうらやましいよ」



俺はそっと腕を下ろした。


「隼人…菜々美ちゃんと真剣に付き合ってみろよ」




隼人はふっと笑った。


「真剣ってなんだよ?
わかんねんだよ。

まあ…無理だろうな。

あいつもすぐに離れていくだろうし」




隼人お前…



「離れていっても平気なのかよ…」



「あぁ。なんとも思わねぇなぁ」




隼人は足を組んだ。



こいつに何を言っても無理だ。


悲しいやつだな…隼人。




「隼人の考えを変えてくれる女に、出会えるといいな…」



「あぁ…そうだな…」




隼人は俯いた。