月曜日、

教室で机に頬杖をついてため息をついた。



「葵〜浮かねぇ顔してどおした?」


隼人が俺の前の席に座った。

「すいちゃんと付き合うことになった」



隼人は驚いていた。

「なんだよ。

よかったじゃねぇか。

なんで暗いんだよ」



俺はまた、ため息をついた。

「あのさ…

隼人って…もうやったことあんのかよ?」




隼人が馬鹿にしたように笑った。


「俺、中学から取っ替え引っ替え、やりまくりだからよ!」




俺は頬杖をついていた肘が机から落ちた。

「お…前、本気で人を好きになったことあんのかよ」



隼人は口をぽかんと開けた。

「はあ?

ねぇなあ」



隼人…お前は悲しい生物だな…



聞いた相手を間違えた…






「じゃ…菜々美ちゃんは本気じゃねぇのかよ…」




隼人はニヤっと笑って俺の耳元でささやいた。



「だから俺…すいちゃんの方がタイプって言ったじゃん」



隼人…てめぇ………