次の日


玄関を開けたら桐谷くんが立っていた。




初めて見た私服姿の桐谷くん。



薄い紺色の重ね着風の長袖Tシャツとデニムのパンツ。


シンプルな服装だったけど、桐谷くんが着るとなんか芸能人みたい…


足長いな…

かっこいい…///


「ごめんね。迎えに来てもらっちゃって…」




私はそばに立った桐谷くんを見上げた。


なんか髪型がいつもとちょっと違う///

ワックスつけてモワモワツンツンしてる///



「いいよ気にすんなよ。じゃあ行くか」



映画館は電車で一個目の桐谷くんの家がある△△駅にある。


駅からロータリーで繋がっているショッピングセンターの中に映画館が入っている。

私たちは駅まで歩いた。


○○駅は新幹線もとまる大きな駅。駅に着くと、人がたくさんいた。



「す…い?

すい!!」



改札に向かう途中で声をかけられた。



「京香…?


あ!杏奈!!」


京香と杏奈とは、中学の時の友達。




キャ−キャ−言って手をたたき合って再会を喜びあった。



「彼氏?」

京香が小声で聞いてきた。


「いや…」

彼氏じゃないんだよな…。。


「すんごいかっこいい人だね!!」

京香がチラチラ桐谷くんを見ていった。


「保坂くんよりずっとかっこいいじゃん!」

杏奈がちょっと大きい声で言った。。


保坂くんとは…私が中学の時にちょっとだけ好きだった子だ。


でも保坂くんには彼女がいたから、特に何もない。

それに桐谷くんとは比べものにならない。

うん。


「今度遊ぼうね!」


京香が言った。


「うん。じゃあね」


手を振って二人は桐谷くんに軽く会釈をして行ってしまった。




「“ほさか”って誰?」




桐谷くんはあきらかに


ムッとしていた。