自動ドア

ドアにはさまれた早苗は、右半身が外にでて、左半身が店内に残っている。

男性店員たちが、早苗の左腕をつかんだ。

(え?)

早苗の脳裏に、イヤな予感が走る。

「ちょっ、ちょっと待…」

早苗の言葉が言い終わらないうちに、店員たちは早苗の腕を力まかせに引っ張った。

「せーのっ」

「いだだだ、痛い痛いっ!」

店員たちは、苦しんでいる早苗をよそに、早苗をむりやりドアから引っ張り出そうとする。