自動ドア

数多くの買い物をした早苗の手は、持ちきれないほどの荷物で一杯だ。

だが、目的を果たした早苗は上機嫌である。

早苗たち3人はみんな買い物をすませ、1階の出口に向かう。

そして、自動ドアの近くまで来たとき

早苗の手荷物から、1つの品が早苗の後方に落ちる。

それが車のタイヤのように転がり、早苗からますます離れてゆく。

(あ…)

真実と奈々子は、そのことに気づいて足を止める。

だが、早苗は全く気づいていない。