結婚事情

「昨日アユミから聞いてびっくりしたよ。まさかさ、結婚前提で付き合ってるやつがいるなんてさ。アユミからのダブルデートの話。悪いけど断らせてもらった。俺、ねーさんの相手に会う勇気ないから。」

タツヤが今話している内容って、結局のところは何?

何が言いたいわけ?

核心に迫りそうで迫らない内容に、少しいらいらしている自分がいた。

核心を聞きたい?

で、私は核心を聞いてどうするわけ?

タツヤは、アユミが恋心を抱いている男性。

そして、私は結婚前提にお付き合いしている男性がいる身分。

「ねーさん、俺、たぶん・・・」

そのとき、病室の扉がガラガラと音をたてて開いた。

「点滴、そろそろ終わりですね。」

てきぱきとした口調で入ってきたのは看護師さんだった。

あー、一番いいところで!!?

私は看護師さんに揺り動かされて、

「起きますかぁ?もう少し寝ますかぁ?」

と聞かれた。

本当はこのまま寝て、タツヤの言葉の続きを知りたかったけど、

こんなに長くタツヤをここで引っ張るのは申し訳なさ過ぎて、思い切って目を開いた。

目の前に看護師さんの顔。

そして、その後ろに心配そうに私の顔をのぞき込むタツヤがいた。