結婚事情

点滴をしながらウトウトしていると、タツヤがふいに話始めた。

「ねーさん、結婚すんの?」

あ。

昨日アユミから話聞いたんだ。

私は半分寝ているもんだから、首を横にふることもできず、ただ、だまって目をつむっていた。

「結婚なんかするなよ。」

・・・。

タツヤが言った。

「もし、ねーさんが行き遅れてどうしようもなくなったときは、俺がもらってやるからさ。」

な、何言ってんの?こいつ。

タツヤが何か言うたび、意識がはねる。

でも、目は開けられないし、口も閉じたままだった。

こういうのって狸寝入りっていうの?

いやいや。

違う。

だって、熱のせいで耳だけはしっかり働いているけど、ほかの機能が全く動かないんだもの。

タツヤ!

言っておくけど、私全部聞こえてるよ!