何かしゃべらなきゃ、と焦れば焦るほど、言葉が出てこない。
水口さんのこの落ち着きと私のこの落ち着きのなさがあまりに対照的で。
なんだか夢見心地な空間でさまよっていたら、ふいに仲居さんが部屋に入ってきた。
おいしそうな突き出しを持って。
突き出しに添えられた、小さいグラスに入った食前酒。
甘ったるい香りが鼻をかすめた。
「お酒は、大丈夫、ですよね?」
水口さんが笑った。
「あ、はい。」
むしろ大好きな方です、って言いそうになるのをぐっとこらえる。
「よかった。」
水口さんはうつむいて少し笑った。
どんな仕草も絵になる人っているんだ。
水口さんには、何を言ってもしても崩れない品性が感じられた。
きっと、いいとこのお坊ちゃんなんだろうな。
乾杯して、そっと口元にグラスを傾ける水口さんの姿にしばしみとれた。
そして、目が合う。
顔がカッと熱くなった。
ドキドキ。
なんていうか、こういうのって。
恋してるって感じ?!
水口さんのこの落ち着きと私のこの落ち着きのなさがあまりに対照的で。
なんだか夢見心地な空間でさまよっていたら、ふいに仲居さんが部屋に入ってきた。
おいしそうな突き出しを持って。
突き出しに添えられた、小さいグラスに入った食前酒。
甘ったるい香りが鼻をかすめた。
「お酒は、大丈夫、ですよね?」
水口さんが笑った。
「あ、はい。」
むしろ大好きな方です、って言いそうになるのをぐっとこらえる。
「よかった。」
水口さんはうつむいて少し笑った。
どんな仕草も絵になる人っているんだ。
水口さんには、何を言ってもしても崩れない品性が感じられた。
きっと、いいとこのお坊ちゃんなんだろうな。
乾杯して、そっと口元にグラスを傾ける水口さんの姿にしばしみとれた。
そして、目が合う。
顔がカッと熱くなった。
ドキドキ。
なんていうか、こういうのって。
恋してるって感じ?!



