10時30分前全員が集合した。
とりあえず、ベンチに腰掛け昨日のことを話した。
不思議と涙は出なかった。
「えっ!?」
一番最初に反応したのはあすかだ。
「だってさ、あんなに仲良かったじゃん!どうしちゃったんだろっ!?」
「やっぱさ、亮太と仲良くしすぎたのかなぁ……」
あたしがしょんぼり言うと。
「いやいや、それだけでそんな態度とるんだったら遥は……あっ、広田君はやめたほうがよかったりして……?」
ななっぺがつっかえながら返してくれた。
「でもさー……あんたらさ、なにがあっても仲良かったじゃん?」
「そーかなぁー」
「そうだよぉッ!あんなにケンカばっかりしてるのに毎日喋ってる人見たことないもん!あ、男女の場合ね」
さーちゃんが援護してくれる。
「でもさー広田も広田よねーこんな可愛い子ほっとくなんてさー……」
「ホントホントー」
「そっ、そんなことないよッ!可愛くないし!!」
「いや、広田って絶対面食いだって!!」
あたしはその言葉で傷ついた。
「美佳……。ごめんね、遥のこと、悪く言わないで……ッ」
やっぱり泣いてしまった。
泣かないって決めたのに。


