あたしは、本が好きで好きでたまらなくて、入学式の次の日の放課後、さっそくあたしは図書室に向かった。

すると、先客がいて、それは同じクラスの広田 遥だった。

最初は気にせず小説のコーナーにいって本を選んでいた。

(うへー、なにこの量!6年間で読み切れるかなぁ……)

あっ、いい忘れてたけどココ、最近はやり(?)の中高一貫校ってやつ!

(あっ!あの本はっ!!)

あたしが大好きなシリーズの最新刊だ。

へぇ~やっぱスゲーな!!

(よーし、最初の本はこれにし……あれ?)

なんと、手が届かない。

その頃はまだ…うーん、148ぐらいだったからぎりぎり届かなかった。

(う~~~っ、悔しい!けど、先生も先輩もいないし…いるのは…)

あたしはチラッと広田君のほうを見た。

ばちっと視線があった。

あたしが背伸びをしているのを見ると、ぶっと吹き出した。

(なっ///なに!?アレ!!ちょっとぐらい手伝ってくれてもいいのにっ!!)

「大倉、俺とろっか?」

いつの間にか後ろに来ていた広田君に多少びっくりしながらも、

「じゃぁ、よろしくっ!」

とあたしは弾む笑顔でいった。

「で、どの本?」

「あの、右から3番目の……そうっ!それそれ!!」

近くで見ると、すごくかっこいいし、背もあたしなんかよりすごく高い。

すっと通った鼻筋、くるっとした二重。ちょっと茶色がかった髪の毛。

(う……うわぁぁぁ!!!!)

あたしは心の中で絶叫した。

こんな素敵な人見たことないっ!!

「大倉、これ?」

「うんっ、それ!ありがとうッ!!」

「いや、別に」

「「……」」

……超気まずい、何これ?