で、あたしはッ!

遥からメアドを聞こうとおもってるんですッ!

実はあたしたちは学校だけの付き合いでメアドも電話番号もお互い知らないまま1年間を過ごしてきました!

でも、2年生になったらなにが起こるか分からないし…

クラス替えで別々になったらもう一生(大げさ)聞くことはないと思うのね。


だから今のうちに頑張らないと!と思って。


春休み遊びたいじゃん。

柄にもなく「宿題一緒にやろー♪」とかいってみたいじゃん。

あすみ達に言うと「おぉー!頑張れ頑張れ!応援するよぉ!」

と言われました。

さーちゃんに、「広田、そーとーもてるらしいから気をつけてね!」と言われ、初めて彼がもてることに気がついたあたし。

そっか、いつも廊下で話してると睨まれてたのはそのせいなのか。

茨の恋だったりして!


「じゃ、がんばッ♪」

みんなが去った後、廊下でボォッとしてると、後ろから頭をチョップされた。

しかも手加減がない。

こんなことするのは『やつ』しかいない。

「遥~!!」

「わりわり♪いたかった?」

ちっとも悪いと思っていなさそうな口ぶり。

「痛い!!」

「よかった、痛くて。」

「お前なぁ!!」

あたしと遥が並ぶと身長の差が哀しい。

「おーおーちびが怒ってますよぉ~怖い怖い!」

わざと、震えながらいう遥。

「~~ッ!」

声にならないぐらい悔しい。

殴ろうとした瞬間。

「でもさ、俺はちっちゃい女子もイイと思うけど?」

微笑んでそんなこと言うから思わず殴れなくなっちゃったよ。

不覚にもキュンとしてしまう。

と同時に少しだけ黒い感情が流れてくる。