ただ あなただけ・・・


♪♭♪♪♪♯♭〜♪


突然の携帯の呼び出し音に、彼は我に返ったのか、身体を離した。


ちょうど信号も青に変わったので、車はゆっくりと走り出した。


・・・・た、助かった・・・。それにしてもタイミング良かったな・・・・。


ゴソゴソと私は鞄の中を探った。


きっと今の音は電話だろう。しかし、こんな時間に一体誰が・・・・・?


画面には【隼人さん】と出ていた。