私は、スタジオを出た後、控え室に向かった。 ドアを開けるとマネージャーの麻裕子(マユコ)さんと、珍しく社長がいた。 「社長、珍しいですね。どうしたんですか?」 「優妃乃!あなたに話があったの!」 社長の工藤裕子(クドウ ユウコ)さんは、お茶目ですっごく可愛い人。 社長は私の手を両手で握り、目を輝かせながら言った。 「話?何でしょう?」 「あのね、実は………」 社長の話はこうだった。