「せっかく出してくれたから着たのに…笑った顔見れたからいいけど」
ムスッと拗ねてしまった酔っ払いに

『はいはい、あんたはこっちの部屋で寝てね』
と部屋の戸を開けて指差す

「あんたじゃない、レン…名前は蓮だよ」

部屋の前まで来てジッと目を見つめながら言ってくる

『…名前なんて知らなくていい
明日になったらまた知らない人。
おやすみなさい』

まだ何か言いたそうだったけど部屋に押し入れて戸を閉めた