怒りが治まらない様子のテツヤに

「追いかけなくて良いんですか?百合さんとの婚約ダメになったら昇進の話も…」

蓮がそこまで言うとテツヤはハッとした顔になり

「ま、待ってください!」
と全速力で百合さんと専務さんを追いかけて行った


しばらく蓮と二人で立ち尽くしていたけど繋いだ手が遠慮がちに持ち上げられた
「ごめんね…」
悲しそうに私の指に唇を寄せる蓮に『どうして…』と小さく呟くと困った顔で微笑んだ