ろうそくの炎

しばらくあまやどりをしていると、雨はもうふっていませんでした。


世界はくらく、空は黒くなっていました。



空を見上げると、きれいな星たちが今しかないと言わんばかりにかがやいていました。


ろうそくは星を見ながら女の子のことを考えました。



「今…何をしているのかな」



ろうそくは行くあてもなく歩きつづけました。


やがてろうそくは歩くのにつかれ、すわりました。



「つかれたなぁ…」



ろうそくはだれにきかせるためでもなく、ぽつりとつぶやきました。



ろうそくは愛が恋しくてたまりませんでした。


愛されたい。

今、女の子は笑っているだろうか。


ろうそくはなみだが出てきました。



ろうそくは分かっていました。


今、なみだをぬぐわなければなみだで炎はきえ、自分は炎といっしょにきえてしまうことを。


それでもなお、ろうそくはなみだをぬぐいませんでした。


ろうそくは自らママのいる空へ逝くことをえらびました。