確かに遅い…

何かあったのかな?



「莉奈。私、ちょっと様子見てくるね」


そう言って校舎に戻ろうと振り返った瞬間…










「優羽?」










後ろから男の人の声が聞こえた。


その瞬間、私の体に電流が流れるような感覚が走る。


だって、この声聞いたことがあるから。



私はゆっくりと門のほうを向いた。



「やっぱり優羽だ!久しぶりだな。俺のこと覚えてる?」



その人は優しい笑顔で笑った。


忘れる訳ない…

だってその人は…



「隆之くん…」
(タカユキ)



「あぁ!桃井も久しぶりだな!」



「えっ…えぇ。上野くんも久しぶり」


莉奈も突然現れた隆之くんに動揺していた。