私はカズさんを置いてスタスタと歩き始めた。





「ゆ、優羽様!?」


焦っているカズさんの声にも振り返らず、玄関に上がった。








家の中は静か。


運よく、智和さんも紗幸さんも千亜希さんもいないみたい。





よかった…

これで少しの間は大丈夫。








「優羽様っ!」


カズさんはグッと私の腕をとった。




「いきなり、どうして…。
ッ!! まさかッ・・・!

源一郎様にお会いになるつもりですか…?」



「・・・・」





――何も言えない。



だって、カズさんにぴったり
当てられてしまったから…