「千亜季…いい加減やめろよ、それ」


達也は呆れながら私と千亜季さんを離した。



「いいでしょ!私の可愛い妹なんだから」


「その前に俺の嫁だろ」



やいやい2人が言いあいを始めてしまった。



千亜季さんは達也のお姉さんで写真家だから海外を飛び回っていたんだけど私達が結婚してからはこの家に一緒に住んでいる。


私のことを本当の妹以上に可愛がってくれるから兄弟がいなかった私にとってはすごく嬉しい。


達也は気に入らないみたいだけど…



「達也、千亜季。優羽ちゃんが困っているでしょ」


「紗幸さん!」



奥から紗幸さんが優しい笑顔で出てきた。



「おかえりなさい、優羽ちゃん」


「ただいま帰りました」