いつの間にか、“得意技お披露目大会”になっている。


「はぁぁ……」


とどめの一発。

舞台の端の方に立っていた清龍が“こいつらにはついていけない”とでも言うように深いため息をつき、物憂い表情をすると、あちらこちらで人がバタバタと倒れた。

生ける屍の山といったところだ。


『もう、みんな何やってんの?

ファンの子ほとんどみんな失神しちゃって、すごい怪しい集団の危ない儀式みたいになってるじゃんっ!!

どうすんのこれ?』


「元はと言えばお前が一人で目立つのが悪いんだろ?」


遥が責任転嫁する。


「これは一度休憩を挟むしかないな」


去り際にさらりと言うと紫水はさっさと奥に引っ込んでしまった。



その後、10分の休憩を挟んで再開され、ライブ終了後には観客たちは皆上機嫌で会場を後にした。

こうして波乱含みのファーストライブは幕を閉じたのである。


こんなのでいいの!?