暖か―…。
すごく気持ちよくて、いつまででも寝てられそ…。

ふと眠りが浅くなった俺は、程よい暖かさにまだ意識はハッキリせずウトウトしていた。

あ―、マジ気持ちいい…。

寝返りをうった俺の腕に柔らかいものが当たる。

何だ…?
俺の部屋にこんな柔らかいもんあったっけ…?

寝呆けながらゴソゴソ手を動かし、柔らかいものを掴もうとした俺は突然思い出して一気に目が覚めた。



ここは高野の部屋だ。
急に眠気が来てそのまま…?

俺の横には同じ布団に包まって高野が眠ってる。

高野を起こさないようにそっと布団から出てホッと息をつく。

頬がほんのり紅くなって長い睫毛が伏せられてる寝顔にドキッとした。

可愛いな…。

半開きの唇がキスをねだってるように見えて仕方がない。

そんなの俺の妄想だってわかってるのに目が離せなくて唇に指を伸ばした。

人差し指でそっと唇をなぞる。

「う……ん…」

高野の声で正気に返り慌てて手を引っ込めた。

何やってんだ!

自分をぶん殴りたくなるぐらい恥ずかしい。