『風の音が聞こえる』
どう説明していいのかわからなくて黙り込んでしまう。
「何でも…ないです」
そう返事するのがやっと。
『…俺さ、腹減ってんの』
???
唐突な台詞に付いていけない。
『暇なら飯付き合ってくんない?奢ってやるぞ』
私の状況がわからないにしても、木下さんなりに気を使ってくれてるんだって事に思い当たった。
「じゃあ…ご馳走になります」
そう返事している自分に軽く驚きつつ、ホッとしたのも事実。
『じゃ、迎えに行ってやるよ』
「早く入れよ」
お店の前で看板を見上げる。
実は私は生まれてこの方ここに入った事がない。
友達の話やテレビのCMではよく聞くけど…。
木下さんはぼんやりしている私の腕を掴むと店内に引っ張り込んだ。
テーブル席に着くと店員さんがすぐに来る。
「俺、牛丼の並と味噌汁。高野は?」
食べた事がないからメニューがよくわからなくて木下さんと同じ物を頼んだ。
「ここじゃ不満だったか?こんな時間に開いてる店なんてないからな」
私の沈黙を木下さんは不満と受け取ったみたいで慌てて首を振った。
どう説明していいのかわからなくて黙り込んでしまう。
「何でも…ないです」
そう返事するのがやっと。
『…俺さ、腹減ってんの』
???
唐突な台詞に付いていけない。
『暇なら飯付き合ってくんない?奢ってやるぞ』
私の状況がわからないにしても、木下さんなりに気を使ってくれてるんだって事に思い当たった。
「じゃあ…ご馳走になります」
そう返事している自分に軽く驚きつつ、ホッとしたのも事実。
『じゃ、迎えに行ってやるよ』
「早く入れよ」
お店の前で看板を見上げる。
実は私は生まれてこの方ここに入った事がない。
友達の話やテレビのCMではよく聞くけど…。
木下さんはぼんやりしている私の腕を掴むと店内に引っ張り込んだ。
テーブル席に着くと店員さんがすぐに来る。
「俺、牛丼の並と味噌汁。高野は?」
食べた事がないからメニューがよくわからなくて木下さんと同じ物を頼んだ。
「ここじゃ不満だったか?こんな時間に開いてる店なんてないからな」
私の沈黙を木下さんは不満と受け取ったみたいで慌てて首を振った。

