「なっ…なによ…」
「…わかったから、もう言うな」
「だって悠が悪いんだもん、悠の…!」
言いかけたとこで、私の口に悠の人差し指がおかれた。
「…黙れねぇんなら、黙らしてやろうか?」
「…………へ……んんっ…!」
悠は、また喋ろうとする私をグイッと引くと、強引に唇を押し付けた。
「……んっ…ゅ…う…っ…!」
抵抗した手も捕まれ、呼吸するのも苦しくなって声も途切れ途切れにしかでない。
だんだんと深くなるキスに私は戸惑った。
「…すげぇ下手くそ」
やっと解放されたと思ったら、悠は余裕な顔でフッと笑う。
「私、悠みたいに慣れてないもん」
そうだよ、悠は他の女の子としてるかもしれないけど…
私は初めてなんだからね…!
すると、悠は溜息をついた。
「…俺は他の奴とはキスだってしてねーし、ヤってもない」
「え!?…だって、キスマーク…」
「見たのかよ…。あれは言い寄られて付けられた」
「………そっかぁ」
遊ぶからじゃん、とは思ったけど
それを聞いて少し安心した。
「ねぇ…、何で約束破ったの?」
今しか聞く時はないって思った。
だから聞いたのに…。
「あれは、…ゴメン」
悠はそう言って目をそらしてしまった。
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