君の全てを教えて。





校門を過ぎた辺りで
名前を呼ばれる。



「ん?」



「あの・・あたしも
優斗って呼んでもいいかな・・・?」



「あ、うん全然。
みんなそう呼んでるし、別に許可取らなくてもいいのに。」



「や・・何かその、
恥ずかしくて・・・」



北島さんが恥ずかしそうに顔を手で隠す。



「はは。
大丈夫だよそんなの。」



そう言うと北島さんの
顔が赤くなる。



「あの、優斗・・」



「なに?」



「わたしのことも・・
彩乃って呼んでほしいな。」



「うん、分かった。」



そう言うと彩乃は
赤い顔で微笑んだ。





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