自分はいつでもにこりと笑う。

可笑しいとか、愛想のためではない。
自分の独占欲が大きすぎた歪んだ愛情に愛しさを感じたから。

おかしいと思う。
何度も思った。
でも、どうにもできない。
腐ってるのかな?

どう思う?
君を独り占めしたいんだ。
そして…。


コツコツ―

寂しい城内にの足音が響いている。
目的地までもうすぐ。
きっと最下階には大きなモンスター。
きっとそれと戦う誰か。
そう想像した。
さて、自分達は…。


読み通り、人影が部屋に入っていった。
そこは仕掛け部屋で、誰かが入ると自動的に鍵がかかる。
中で戦闘が終わるまでは開かない。

だけどすぐさま、無理矢理こじ開ける。
もちろん、仕様にはない。バグ技。
ここをいじってこうやる。
ちょっとコツがいるけど。

部屋の中に入ると、誰かが居た。
女の子が2人。

剣士が強力な一撃を放つ。
その後から見たこともない光と幻獣が飛び出す。

大きなドラゴンはあっという間に光と化した。
彼女達の手元が光る。
あの魅せるような技で消し去ってしまったらしい。

無理矢理こじ開けたのを知っていたのか、それとも知らなかったのか分からないが、彼女達はちらりとこちらを見ると奥に消えていってしまった。
自分達はそこに置き去りにされたような気持ちになり、唖然としていた。