僕達は光華さんに連れられて、林道に戻った。
そこには咲良の車椅子が倒れていた。

「こーかちゃん。私の足、戻して」

「いいんですか?せっかく歩けるようになったのに」

「いいの。いいんだよ、こーかちゃん」

光華は、そっと歌うと咲良は立っていられなくなって、崩れ落ちた。
僕はあわてて支え、車椅子に咲良を座らせた。

「ありがとう、楽しかったよ、こーかちゃん」

「私も楽しかったですよ。でも、いいの?まだいっぱい、詠い人について知りたいことあるんでしょ?」

「いいの。それは、今度会ったときにとっておくよ」

「……そうですね」

「光華さん」

「なんですか?」

「いつでも、遊びにきてください」

「……ありがと」