星降る夜は詠い人があなたの代わりに願いを詠ってくれるのよ、と幼い頃に母さんがよく話してくれた。
僕はそれを信じていて、流れ星を見るたびに詠い人が僕の代わりにお願いをしてくれているのかなって思っていた。
でも、時はながれ、日常と常識にながされていつしか僕は詠い人のことを忘れていった。
詠い人と名乗る幻のように儚い少女に出会うまで……。