「………よし、終わり」



30分ほどかかって

すべての作業が終わった。



……結局、一度も

目を合わせてくれなかった…




悲しい


悲しいよ……




心に積もった悲しみが


目から涙になって溢れる。




「……ぅっ…

ぐすっ………ぅ…」



「え………

船橋…?」




朱里が

びっくりした声を漏らす。




……もう、やだ。




「……ひどい…

ひどいよ……朱里…


キス、しといて……そんなの…



ズルいよ……」




どんどん溢れる涙。



……やだ




こんな朱里 やだ。





「もうイヤっ……


こんな朱里……大嫌いっ!!!

好きなら好きって言ってよ…


嫌いなら……



キスなんてしないでっっ!!!!!」




あたしは

バッグを持って


教室から出た。




この前と


逆だね……



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