「なあ…」

「うん?」

「俺たち、まだ頑張れるよな。」

「うん。ここに来たら、何かリセットされた気がする。お金なくてもさ、三人でいられたら幸せだよ。まだ全然頑張れるよ。」

「そうだよな。」

「うん。そうだよ。」

「あー何か久しぶりにキスしたくなったな。」

「…急に何言ってんの。」

「あの幸せそうな二人に感化された。早く我が家に帰ろう。あったかい部屋で仲良くしよう。」

「なんかいやらしい言い方だね、それ。」

「全然いやらしくないよ。
俺もうギブだ、この寒さにこの薄着はヤバい!抱っこ代わるよ。早く車に戻ろう。」

「うん。ねえ、また来ようよね。」

「絶対来よう。今度はすーちゃんの弟か妹連れてな!」

「……はいはい。」