「ほ、頬っぺたが痛い…」

「俺は耳が痛い!」

「こんなに寒いとは思わなかったね!この季節に来るの初めてだから、甘く見てたね。」

「俺たちの時は春だったからな。今回思い立って突然来ちゃったし。
すーちゃんは大丈夫か?寒くないかな?」

「大丈夫、たくさん着せてるから。
でもせっかく三人でここに来たのに、寝ちゃってて残念だね。」

「仕方ないな。道中長かったから。」

「うん。でもすーちゃんに見せたかったな。」

「まだわかんないだろ。小さすぎて。」

「わかるよ。女の子だもん。」

「そういうもんかね。」

「そういうもんなの。
あっ!ねえ…」

「ああ、本当だ。ちょうど式が終わったんだな。綺麗だなあ。」

「綺麗だねえ。あのドレス、すっごく素敵…
それにしても、とろけんばかりの幸せそうな表情してるね。私たちも…あんな風だったかな。」

「いや、あの100倍はとろけてたと思うな。」

「ふふ、そうだね。」