電話を切り、お母さんと一緒に笑った



素直に言葉を伝えてたら、こんな風にすれ違わなくてすんだのにね



また私のせいだ



「南。今回のことは南のせいじゃないからね」


全てを見抜かれていたのか、お母さんがいきなり私の手を握った



「いくら彼氏だって言っても、考え方とか思うことは絶対に違うの。南だけが悪いわけじゃないんだよ?」


「お母さん…」


「あんたはいつも自分を責めちゃうのが悪いクセよね。お父さんとそっくり」



お母さんは小さく笑った



「たまにはもっとわがままになりなさい。まあ、南のわがままなんて田崎先生にとったら、嬉しいことなんでしょうけど」



お母さんは私の頭をそっと撫でて、部屋を出て行った