全てを話すときっと夜が明けてしまう


でも、これ以上隠したり、南を泣かせたりしたくない



「長いけど…全部話すから聞いてくれるか?」


『いいよ。言い訳ならね』


南が笑ってる


我慢してるのかなって思ったけど違うようだ



本当にオレの言葉を待ってくれてる



オレはひとつずつ順序を追いながら話し始めた



佐藤とは本当にないこと、佐藤と陵也が別れたこと、そして…



「そいつ…まだ南がスキなんだって…」


言うのを迷っていたことも、全部話した


『…嘘だよ。美佳はきっと勘違いしてる。』


「南…?」



オレは南が言う意味がわからなかった


『美佳は先生のことを気になってて、きっと陵也とすれ違ってるんだよ。先生が優しいから、美佳は勘違いしてて…。自分以外の男の人のこと考えてる彼女なんて…いやだったんじゃないかな』



南はぽつりぽつりと自分の考えを話しだした