「菜月……ごめん………」 音弥は抱きしめる力を強めた。 「ハァ……ハァハァッ!!」 イヤッ!!苦しい…… 胸が………苦しい…… 「菜月?おい……」 「ハァハァッ!!ィャ……ハァハァハァ……助けて……おと……や…」 「おい、菜月?おいっ!」 私は意識を手放した。 気づかなかった…… こんなにも自分の体が、あの思い出のせいで弱りきっていたなんて……… でも……… それはあなたも同じだったんだね……… 自分のことだけ考えて、あなたの苦しみに気づいてあげられなかった………