冷たいプリンセス☆



「菜月……ごめん………」


音弥は抱きしめる力を強めた。


「ハァ……ハァハァッ!!」


イヤッ!!苦しい……


胸が………苦しい……


「菜月?おい……」


「ハァハァッ!!ィャ……ハァハァハァ……助けて……おと……や…」


「おい、菜月?おいっ!」



私は意識を手放した。



気づかなかった……


こんなにも自分の体が、あの思い出のせいで弱りきっていたなんて………



でも………


それはあなたも同じだったんだね………


自分のことだけ考えて、あなたの苦しみに気づいてあげられなかった………