「ん………」
目を開けると、白い天井が広がっていた。
重たい体を起こすと、隣にいた人物に驚いた。
「音弥……?なん…で?」
「過呼吸おこしたんだよ、お前。だから、今日は家に連れて帰った。」
「えっ、嘘でしょ?仕事は!?」
私は慌てながら聞いた。
「んー、徹夜すっから大丈夫。」
音弥は優しい笑顔で言った。
「………ごめんなさい、迷惑かけて……」
私はベッドから起き上がり、隣に置かれた自分の鞄を取り、室内を出ようとした。
とたんに、音弥に手首を捕まれた。
「菜月。まだ、話は終わってない。」
「っ……」
「いつから病気なんだ?」
「別に………関係ないでしょ………」
そう言って、手首を動かしたけれど、音弥はびくとも動かない。
「いいから答えろよ、菜月。」
「っ…………」
「ふーん。だったら……」
「……キャッ」
急に腕を引っ張られて、ベッドの押し倒された。

