……女って生き物は、どうしてこうもうるさいんだ。




顔がいいってだけで俺のこと勝手に好きになって、勝手に自分のものにして。





そんなに妄想したいんなら、別のヤツでやれ!






でもこのうるさい連中とも明日でさよならとなると、かなり嬉しい。



自然と顔が綻ぶ。





「何かいいことあったの?」



女たちが去っていった後話し掛けてきたのは、俺の唯一信用できる友達、江山和(えやまかず)だ。




「…かず」




「明日で卒業かぁ…。なんか悲しくなるな」



かずを見ると、本当に悲しそうな横顔で窓の外を見つめていた。