奥手な私と奥手な君

あれから1ヶ月たった日曜日のこと




私は久しぶりにユイとヒロミとで夕飯を食べに出掛けた





「雅美~!! 谷さんから聞いたよ!! とうとう恋しちゃったんだって!?」




久しぶりに会ったと思ったらさっそくこれだ




これだから乙女は困る



何かと恋ばなにいきたがる




私も一応乙女だけどね…






「またどうせヒロミでしょ。 彼とは友達だよ! 恋とかそういうのじゃないもん。」



ツンとして言うと



「雅美、まだそんな事いってんの? そんな事言う口はこうだぞこの野郎!」



ぎゅむーっとヒロミにほっぺをつねられた




「いひゃい~!!」



「雅美が素直になんないから悪いの!!」



ピルルルル…ピルルルル…


と、携帯電話が鳴った





「あ、ごめん私だ!」




どうやらヒロミの携帯電話のようだ



助かった…



「もしも…あべっちじゃん。どしたん? …え!!まじで!! うっそ!!…うん、うん。」



電話の主は安部さんのようだ



「ねぇ雅美!! 岡山さんってどんな人!? 私だけ見られなかったからすごく気になってるんだよ~」


ユイがコソっと私に耳打ちする



「えっと…そうだな。見た目怖そうな感じの人だけど、中身は神様みたいに優しい人!」



「か、神様??……ぶくく」



ユイ、下向いて唇噛んでる



絶対笑い堪えてる


100%そうだ



だてに長年友人やってませんよ




「もー!!なんで笑うの~??」


「だって雅美…っ。例えがいつも変なんだもん!!」




とうとう笑いだしたユイ



いつもこうなんだから~





「はー苦しいっ。そっかそっか…。でも見た目怖いんだ~。 どんな感じ??誰に似てるの??」




「もうっ!!…んー。そうだなあ…。」



私はちょうど似たような感じの人を探す



キョロキョロ店内を見回し入口を見ると



「あ!!あの人結構似てるかも」


少し低めの背に少しごつい体格の男の子