「ありが…」


お礼を言おうとしても、もうそこには恵美ちゃんはいない。

あたしはプレゼントを見つめる。

雨でぬれた小さな袋には、

まだかすかに、恵美ちゃんのぬくもりが感じられた。


そして…

あたしの心にも大きなぬくもりが…

感じられていた…


「ありがとう、恵美ちゃん…」


あたしはそう、心の中でつぶやいた…

上を見上げると青々とした空が笑っていた。