「よくもそんな事を…あたしがあんたに一体何をしたって言うのよ!?」


されてきたのはあたしの方だ!!


抑えきれなくなった怒りを言葉に変えて高津にぶつけた。

「ふざけるな!!」


心からの叫び声は、曇り空の向こう側に消えてなくなった。


「ふざけるな…ふざけるな…」



拳をギュッと握りしめて手のひらに爪が食い込むのを感じた。


「ふざけるな…あんたのせいで、あんたのせいでどれだけあたしが苦しんできたと思ってんの!?

自分のせいじゃないなんて…なんでそんな事平気で言えるの!?」

油断したらこぼれ落ちてしまいそうな涙をぐっとこらえた。
高津洋子の前では絶対に泣かない。

そう決めたから。


だけど…悔しいよ。
どうしてあたしがこんな目に合わなきゃいけないわけ?

みんな最低だよ。

卑怯だよ。

あたし独りに、こんな大人数で!


「あんた達…みんな最低だよ!」

信じらんない…。

誰も信じらんないよ…。



「高津洋子!あたしに文句があるなら1人で堂々と言いにきなよ!それに、あんた達もだよ!


こんな最低な事して楽しいの!?大勢であたし1人いじめて楽しいの!?


本当にそう思うなら、あんた達…最低最悪な人間だよ!!」