1時間後、涙は止まっていたけど、泣きすぎてあたしの瞼は
「お前…泣きすぎだよ。スゲー瞼腫れてるぞ」とヨッシーからクククッと笑われるぐらい、無残にプックリと腫れていた。
「うるさいな、そんなに笑わなくていいじゃない」
「まぁ、そんなに怒るなよ。なっ?」とあたしの頭をガキみたいにポンポン叩くヨッシー。
時々、ヨッシーみたいなお兄ちゃんがいたらいいななんて思う時がある。
「さてと、じゃあ、練習はじめるか!!」
ヨッシーの言葉で「オォ!!」と練習を始めたあたし達。
1つ、1つ、全く違う音色が重なり1興味のメロディーを奏でていく。
この感じが心地いい。落ち着くし、瞼を閉じれば心地よい音色の海にプカプカと体が浮いている感じがする。
そして、気づいたら気持ちよく歌っているあたしがいるんだ。

