この日の帰り道。

雄大と肩を並べて歩きながら、色んな事を話した。



「俺ね、将来プロになりたいんだ」


「プロ?」



「そう。プロのドラマーになって、色んな人に俺の音を聴いて欲しいんだ」



そう話す雄大の瞳はキラキラしていて。とても眩しく…そして羨ましく感じた。

「なんか、いいなぁ…雄大には夢というか、人生の目標があって」


あたしには、今まで夢というものがなかった。



ただ、いじめに負けないように、生きていくだけで必死で夢なんて見てる余裕なかったもんな…。