キミの心の声を聞かせて


弟って、確か雄大の兄弟って、亡くなった妹さんしか…って、えっ?


「恭子さんって、雄大のお姉さんなんですか?」


血の繋がらない姉弟?それとも離れ離れになった姉弟?



「違うわよ。そういう意味じゃなくて。雄大はね、ずっと前から、あたしにとって大事な“弟みたい”な存在で、それ以上の感情はないって意味よ」



あぁ、そういうことなんだ。“弟みたい”な存在なんだ。


「理解した?」


「はい、理解しました」


「そう?良かった」と安堵の表情を浮かべる恭子さん。



「だけど…雄大の気持ちは、どうなるんですか?」



恭子さんが雄大のことを“弟みたい”って思っていても



雄大は、恭子さんのこと…



「恭子さんのこと、好きだと想うから…」