キミの心の声を聞かせて


すると、恭子さんは「ちょっと待って」と、あたしを落ち着かせるように、両手であたしの肩に触れると



「智樺ちゃん、もしかして、誤解してない?」



真剣な眼差しで、真っ直ぐと見つめながら言った。



「えっ?誤解?」


「そう、誤解」


「えっ?」


意味が分からなくて、頭の中がボーっとしてるあたしに、「いい、聞いて」と言うと、肩をグッと掴んで



「あたしが、雄大の事を好きだって言ったのは、弟として、好きだって言っただけよ」



「へっ?弟…?」



「そう、弟」