「ねぇ、智樺ちゃん」
「はい…」
鼻水を啜りながら応えると
「智樺ちゃんって…もしかして、雄大の事が好きなの?」
「えっ…!?」
恭子さんの“違う?”という真っ直ぐな瞳に、あたしは…自分の気持ちを誤魔化す事をやめた…。
「ーーー好き…です。あたし、雄大の事が…好きです」
ずっと言えなかった想い。口にした瞬間、パァと目の前の霧が晴れた気がした。
「そっかぁ、ヤッパリね」
そう言って、ニコっと微笑む恭子さん。
“ヤッパリ”って、それって、もしかしてじゃなく…
「ずっと、そんな気がしてたんだ」
太陽みたいに眩しい笑顔で言われた。

