キミの心の声を聞かせて


数分後、ようやく止まった涙。

鏡で顔を見たら、瞼が腫れて思いっきり残念な顔になっていた。



「大丈夫?これ、良かったら使って」と渡されたのは冷たいペットボトルのジュース。


「さっき買ったばかりだから、まだ冷たいと想うし」


ニコって優しい笑顔。かなわないや…。


「ありがとうございます」と受け取り、腫れた瞼の上にくっつけた。


ヒンヤリと、気持ちいい冷たさが瞼の腫れと共に、心にできていた壁も溶かしていく気がした。