「あんな事って…シュンのことか?」


そう聞かれて、雄大の顔をキッと睨んだ。

「そうだよ。雄大がシュンの事を好きなのかって言ったからだよ」


なんでそんなこと言うわけ?あたしの気持ちに何も気づかない鈍感男のクセに。

なんだか、今まで堪えていた思いが一気に爆発してしまいそうで…ギュッと唇噛み締めてを雄大の顔を見つめた。


「ごめん。気に障ったなら謝るよ。ただ、なんか…」


「なんか、なに?」


すると、あたしの言葉に、あぁー!!と苛立ちを隠すように自分の髪をグシャグシャに掻きあげると


「なんか…ムカついたんだよ…」


「はぁ?ムカついたって、なにがよ?」


「なにがって…お前が!!…シュンと仲良さそうにしてる姿見てると…なんか…ムカついたんだよ!!」



あたしの顔を、真っ赤になった顔で真っ直ぐ見つめる雄大。


それって…どういう意味なの?



見つめられてトクントクンと波打つ鼓動が次第に激しくなっていくのを感じた。