キミの心の声を聞かせて


なんで…そんなこと聞くの?なんで…そんな責めるような視線で見るのよ…


雄大の視線が、言葉が痛い。


なんでそんな事言うの?なんで、そんな瞳であたしを見るのよ?


「なんで…そんなこと言うのよ…」


心ん中はもう、グチャグチャだった。


あたしが好きなのは雄大なのに…

その雄大から、責めるような視線で見られてショックだった。


“シュンが好きなのか”なんて…そんなこと、言ってほしくなかった。


雄大から視線をそらして唇噛み締めて俯いたまま立ち上がった。


「智樺?」


突然立ち上がったあたしに戸惑ったように声をかける雄大に


「ちょっと、歩いてくる」だけ言って雄大から逃げるように砂浜をスタスタと早足で歩いた。