「なに?なんか…あたしに聞きたい事でもあるの?」


不思議に思って聞いてみたら「どうして分かるんだ?」と驚いた表情を見せた。


「別に、もしかしたらと思って聞いてみただけだよ」


まぁ、薄々どこか様子がおかしいシュンに何かあるんじゃないかって思ってたけど。



「で、なに?なに聞きたいの?」



濃いオレンジ色に染まる空を眺めながら聞いてみたら



「あの、さぁ…聞くかどうか迷ったんだけどさ…」



なんだか歯切れの悪いシュンに「なに?」と早く言いなよ、気になるじゃないと言うと




「美紀ちゃんってさ…好きな男、いるの?」



ポッケに手を突っ込んで伏し目がちに俯きながら聞くシュン。



「えっ?いないと思うけど…それって…」



それって、もしかして…。