「智樺、マヨネーズ」


ご飯を食べてるあたしに、しかも一番冷蔵庫から離れてるあたしに



自分が一番冷蔵庫に近いくせに動こうとしない父だけど



「自分で取ってきてよ」



文句を言いながら取りに行くのだから。


うん。意地っ張りで態度デカくて、時にムカつく父に


「智樺、ごめん。きょう、お母さんパートで遅くなるから晩御飯代わりに作ってて」



昨日の事なんて、なんともなかった様な明るい声でサラリと言う強い母を



うん。好きなんだろうと目の前の両親を見て思いながら、いつものように穏やかな朝食の時間が流れていった。