「おぉ、そこそこ。ヤッパリ智樺、上手いなぁ~」


肩を揉まれながら、気持ち良さそうな声で言って見上げる雄大と間近な距離で目が合って


一瞬…ドキンとなった鼓動。その鼓動を誤魔化すように


「おじいちゃん」


ボソッと呟いて両肩をバンッ!と思い切り叩いて「はい終わり!」と肩揉みを終わらせた。


「ヒッデェー!おじいちゃんはないだろう!?傷つくなぁ」とボヤく雄大を無視して



今のドキンはなし。今のは不意打ちだったから。


気にするな!気にするな!



呪文のように唱えていると



「智樺。ほい、これ」



ヨッシーが、何かチラシみたいな紙をヒラヒラさせながら近づいてきた。